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	<meta name="author" content="加納　景">
	<meta name="keywords" content="坂本龍一,War And Peace">
	<meta name="description" content="2004年10月4日、News23で放送された日本語版War And Peaceについて">
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	<title lang="en">War And Peace</title>
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	<li id="POINT">War And Peace</li>
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<h1 lang="en">War And Peace</h1>
	<h2>戦争と平和？</h2>
	<p>坂本龍一氏の〈CHASM〉にそれは入っている。表題作の「CHASM」は、その名の通り「亀裂」的な、メタリックで硬質な音楽を反復し、反復しながら微小な変化をうみだす。まるで、鍛冶師が叩く金属の、反響音のように。それに対して、「War &amp; Peace」は、幽かな憂愁を帯び、美しく、甘美だ。まるで、荒廃した大地に祈りを捧げる、少女のように。</p>
	<hr>
	<p>「戦争と平和」。この近代的な、二項対立。</p>
	<hr>
	<p>10月4日のNEWS23に出演した坂本氏は、日本語版の「War &amp; Peace」を発表した。番組の視聴者から寄せられた詩を選び、その作者たちの声をのせた。氏が感じている通り、出来栄えとしては英語版の方が良かったに違いない。英語の生むアクセントの音楽性と日本語のそれとでは、やはり勝手が違う。だが、平板な日本語のアクセントを反復しながら、それでもかすかに変化したとき、私たちは鍛冶師の音楽を耳にする。――モダン的な二項対立の「音楽」が、声の、フラクタル立体のような孔を抜け、速度をあげ、音楽になる、その瞬間。</p>
	<hr>
	<p>マッキントッシュを操作する坂本氏と、ギターの小山田圭吾氏。コンピュータのノイズと暴力的なギター。英語版の憂愁さとはかけ離れるべくして作られたのは明白だ。</p>
	<hr>
	<p>むろん、詩の浅さは承知している。そして、「反戦」や「非戦」という化石のような言葉の代わりを探そうという、坂本氏や筑紫哲也氏の言葉をそのまま信じようとも思わない。だが、そんなものは、この傑作とも言うべき音楽のまえでは、いずれにしろ意味を成さない。</p>
	<hr>
	<p>語らない。うたわない。ただ、音が、速度をあげて、「亀裂」を突き破るだけだ。そして、さらに速度をあげて。</p>
<h2 id="FOOTER">この文書について</h2>
	<dl id="STATUS">
		<dt>初出</dt>
		<dd><a href="http://d.hatena.ne.jp/kanou/20041005">undercooled:2004-10-05</a></dd>
		<dt>公開</dt>
		<dd>2004-11-17</dd>
		<dt>改定</dt>
		<dd><!--#config timefmt="%Y-%m-%d" --><!--#flastmod file="warandpeace.html" --></dd>
		<dt>制作</dt>
		<dd>加納　景 &lt;<a href="mailto:%77%65%62%6D%61%73%74%65%72%40%70%6F%65%73%69%61%2E%6A%70">webmaster&#64;poesia.jp</a>&gt;</dd>
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