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	<meta name="author" content="加納　景">
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	<meta name="description" content="『文章の書き方』書評。">
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	<title>文は心なり？</title>
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	<li id="POINT">文は心なり？</li>
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<h1>文は心なり？</h1>
<p>『文章の書き方』の著者、辰濃和男氏は、朝日新聞の「天声人語」を担当したこともあるエッセイストである。93年に退社後は、旺盛な執筆活動と「自然との共生」をテーマに活躍している。むろん、私とは性格も考え方も正反対の人物だが、中々納得できることを書いていて、今までの氏の活動への軽蔑が一掃された感がある。</p>
<p>たとえば冒頭。より深みのある文章を書くためには、まず「広い円を描く」ことが重要だという。</p>
<blockquote title="『文章の書き方』辰濃和男著（岩波新書）">
	<p>土のうえに直径一メートルの円を描き、その円内で円錐状の穴を掘ります。次に直径五メートルの円を描いて穴を掘ります。どちらがより深く穴を掘ることができるか。いうまでもなく、円が大きければ大きいほど、穴も深くなります。</p>
	<p>ものを書くときは準備が大切です。小さな円を描いたのでは、それだけのもので終わってしまいます。はじめから思い切って広い円を描いて準備すれば、内容の深いものが生まれます。</p>
</blockquote>
<p>まさに至言というべきだろう。ジャーナリストでもある氏の場合、それは「現場」を「無心」に「観察」するということでもある。そのような「準備」があって、深みのある文章を書くことができるというのが、次節への展開である。むろんここで、ジャーナリスト独特の、皮相な「現場主義」をみることもできなくはない。辰濃氏は、しかし、そのような現場主義に墮すことも認めない。これは高く評価できることだ。その成果というべきものに、門田勲の「周恩来のことを書いた文章」が優れているということを述べたものがある。門田は、記者会見の様子を、周恩来の顔の描写や気配りが細かいことなどを書き、会見の内容は一切書かなかったという。茶の注ぐ音に敏感に反応し、その度に通訳の話を手でとめたということ。マイクのコードがうねうねと延びているのを見ると、コードを掴んで幾分か真っ直ぐにしたこと。インタビューの後、記者たちをテラスのはずれまで送ってくれたこと。それらの描写を通して、「この政治家のある断面を切り取って見せてくれた」と評価する口ぶりは、凡百のジャーナリストを百人集めても到底かなうことのない強度を保っている。なぜなら、そのような描写こそが真に文学的なものであり、文学的であるとは真実を描くための修辞が豊富に盛り込まれているということでもあるからだ。昨今の新聞記事が、トイレットペーパー並の役割しか果たせていないのは、これらの基礎的なトレーニングさえ放棄し、文字数の制限や表面的な事実の羅列にばかり気をとられ、終始しているからだということも、自ずと納得できるだろう。</p>
<p>ただやはり残念なことは、安易なナショナルトラスト運動などのあまりに非文学的な氏の行動である。その手の「行動」は、あまりに「無心」からは遠く隔たったものではないだろうか？</p>
<h2 id="FOOTER">この文書について</h2>
	<dl id="STATUS">
		<dt>初出</dt>
		<dd><a href="http://d.hatena.ne.jp/kanou/20041110#p4">undercooled:2004-11-10</a></dd>
		<dt>公開</dt>
		<dd>2004-11-17</dd>
		<dt>改定</dt>
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		<dt>制作</dt>
		<dd>加納　景 &lt;<a href="mailto:%77%65%62%6D%61%73%74%65%72%40%70%6F%65%73%69%61%2E%6A%70">webmaster&#64;poesia.jp</a>&gt;</dd>
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