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	<title>Buena Vista Social Club</title>
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<h1>Buena Vista Social Club</h1>
	<h2>キューバ音楽史に残る名作</h2>
	<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?path=ASIN/B000005J56&amp;link_code=as2&amp;camp=247&amp;tag=poesia-22&amp;creative=1211"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000005J56.01.MZZZZZZZ.jpg" class="illust" alt="Buena Vista Social Club [from US] [Import]"></a></p>
	<p>もはや説明は要らないだろう。1997 年、発売されるや、音楽好きならば誰しもが熱狂し、誰しもがその音に酔いしれた。</p>
	<p>ライ･クーダが、何十年とステージから姿を消したキューバ音楽のスターたち、イヴライム・フェレールやコンパイ・セグンド、ルベーン・ゴンサレスなどを養老院から探し出してきて、録音したのがこの『Buena Vista Social Club』である。</p>
	<p>何よりも圧倒的なのは、極めて官能的で、陽気で、濃い、音と声の豪気な響きだろう。しかもそれは、八十や九十がざらの爺さんたちによって奏でられたものなのだ! ライ･クーダが、「自分がさんざん練習を重ねてきたのはすべてこのためだったのだ」というのも、素直にうなずける。</p>
	<h2>ヴィム･ヴェンダースは如何にして彼らを映したのか?</h2>
	<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?path=ASIN/B00005HKJ7&amp;link_code=as2&amp;camp=247&amp;tag=poesia-22&amp;creative=1211"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B00005HKJ7.09._PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg" class="illust" alt="ブエナ☆ビスタ☆ソシアル☆クラブ"></a></p>
	<p>そのライ･クーダと二十年来の親友であるヴィム･ヴェンダースが、彼らを映した。ヴェンダースといえば、シネフィルお得意の監督なので、知っている人も多いだろう。『ベルリン・天使の詩』は浅田彰や島田雅彦が激賞したほどだ。ライ･クーダとのコンビもこれが最初ではなく、カンヌでグランプリを獲った『パリ・テキサス』や『エンド・オブ・バイオレンス』ですでに実現している。</p>
	<p>その内容はというと、これが、実に素晴らしいのだ。</p>
	<p>たとえば、波飛沫が道路までとどく海岸沿いの風景、海、緑や黄、青やピンクの車が走るキューバの街並み……。もちろんこれらも素晴らしいのだが、ヴェンダースが撮ったフィルムには、奏者たちの顔が、圧倒的な存在感を占めている。</p>
	<p>たとえばコンパイ・セグンド。この粋で、決して堅気には見えないが極めてセクシーな爺さん。ぶっとい葉巻をもって、「俺は五歳から葉巻を吸っている」というかと思えば、ライブでは音楽の楽しさを、仲間たちとの音の共演を、そして何よりも、その歳で再び舞台に立てた喜びを、顔いっぱいに笑ってみせるのだ。</p>
	<p>たとえばルーベン･ゴンサレス。「十年間ピアノもなく、関節炎で演奏もできなかっという。もちろんウソだ」とライ・クーダは彼を紹介する。ピアノを前にすれば、その顔つきは、ヨタヨタと枯葉道を歩く姿からは想像もできないものとなる。</p>
	<p>映画のラストで、彼らはカーネギー・ホールの舞台に立つことになる。すでに CD によって世界中にその名を知らしめた彼らだったから、客の入りも、反応も上々。しかしそこでも、彼らは、彼らのキューバ音楽を、本当に楽しそうに、まさに老人芸というにふさわしい形で演奏しきったのだった。</p>
	<p>「音楽の幸福」、というにはいささか早計にすぎるかもしれない。なぜなら、彼らは、忘れられた天才たちであり、その日までどれほど不幸な思いをしたか分からないからだ。イヴライム・フェレールはいう。「『もう歌はやめようと幻滅した』。生きてく中で耐えることが多すぎて『歌はたくさんだ、何も得られない』と思ったんだ」。</p>
	<p>しかし、そんな中から、再び歌い、演奏する、彼らの<em>音楽</em>を映したからこそ、ヴェンダースのフィルムは、「幸福」を映せたのだろう。</p>
	<h2 id="FOOTER">この文書について</h2>
	<dl id="STATUS">
		<dt>公開</dt>
		<dd>2005-09-24</dd>
		<dt>改定</dt>
		<dd><!--#config timefmt="%Y-%m-%d" --><!--#flastmod file="bvsc.html" --></dd>
		<dt>制作者</dt>
		<dd>加納　景 &lt;<a href="mailto:%77%65%62%6D%61%73%74%65%72%40%70%6F%65%73%69%61%2E%6A%70">webmaster&#64;poesia.jp</a>&gt;</dd>
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